家系ラーメンとは。家系の歴史と種類を紐解く

ラーメンのジャンルとして人気の高い「家系ラーメン」の歴史や種類、そしておすすめの家系ラーメンのお店を紹介していきます。

家系ラーメンが好きな方も、まだ家系ラーメンの魅力に気づけていない方も、ぜひご一読ください。

家系ラーメンの新たな魅力をみなさまにお届けいたします。

①家系ラーメンとは

「家系ラーメン」は豚骨醤油ラーメンのジャンルに分類されるラーメンで、神奈川県横浜市の「吉村家」が家系ラーメンの元祖といわれています。

類似する系統の豚骨醤油ラーメン店に「〇〇家」という店名が多かったこともあり、「家系ラーメン」とカテゴライズされるようになりました。

豚骨醤油スープに太麺、鶏油、ほうれん草、チャーシュー、海苔のトッピングがオーソドックスな家系ラーメンです。

モチモチとした太麺とパンチの効いた豚骨醤油スープの相性は抜群で、スープを染み込ませた海苔と豆板醤で白米を巻いて食べるというのが主流となっています。

注文時に麺の固さ、味の濃さ、油の量を指定することができるのも家系ラーメンの特徴です。

また、卓上に置いてある豆板醤、ニンニク、きざみショウガなどで味に変化を付けながら食べるのも家系ラーメンの魅力の一つです。

②家系ラーメンの歴史

家系ラーメンが誕生したのは1974年。

横浜市で開店した「吉村家」が元祖といわれています。

博多とんこつラーメンと醤油ラーメンを組み合わせたスープが一躍人気となり、お店には行列ができる程でした。

吉村家で修行をした弟子や孫弟子たちの独立によって店舗やエリアを拡大し、「〇〇家」はさらに多くの人へと知られることになりました。

2000年以降は大手企業によるチェーン店としての家系ラーメンも見られるようになり、日本全国に家系ラーメンが広がっていきます。

③家系ラーメンの種類

前述の吉村家から派生していった家系ラーメンですが、どこで修行し独立したのか細かな系図があり、ファンの間では店主の出自も評価のひとつでした。

しかし弟子との確執や争いも多かったようで、ファンの間では「家系ラーメン“のれん分け戦争」と呼ばれる程です。

吉村家の系譜以外にも「壱系」と呼ばれる「壱六家」を始祖とするクリーミーな濃厚スープが特徴的な家系ラーメンもあります。

壱系や壱六家に影響を受けた家系ラーメン店はうずらをラーメンのトッピングにしています。

スープを店舗で仕込まずに工場から仕入れるセントラルキッチンを導入している「資本系」と呼ばれる家系ラーメン店も多く、株式会社ギフトホールディングスが運営する「町田商店」が代表例です。

画像:家系ラーメン系図

参照:はまれぽ.com

おすすめの家系ラーメン

家系総本山 吉村家

家系ラーメンの元祖として本記事でも紹介してきた「吉村家」です。

1日平均1500人が訪れる人気店で、開店前から店舗の前には行列ができています。

徹底して自分の味にこだわる吉村社長が毎朝5時から仕込みを行っており、その味は日々進化しています。

チャーシューからスープに溢れるスモーキーな香りとパンチのある豚骨醤油スープが魅力で、酒井製麺製の平打ち中太麺と見事にマッチします。

おすすめのトッピングは「野菜畑」で、強めの醤油ダレと鶏油が染み込んだ野菜の虜になること間違いなしです。

公式サイト:家系総本山 吉村家

壱六家

家系とは別の系譜である「壱系ラーメン」の始祖である壱六家です。

クリーミーな濃厚スープが特徴的ですが、豚骨臭さがなく、家系ラーメンが苦手な人にもおすすめできるラーメンです。

店舗によって醤油ダレや豚骨の配分に違いがあるため、各店舗ごとに違ったテイストのラーメンを楽しむことができます。

吉村家の系譜ではチャーシューがスモークされていることが多いですが、壱六家ではスモークされておらず、その分あっさりとした口当たりになっています。

また壱六家での卵のトッピングは煮卵ではなく「うずらの卵」です。

煮卵とはまた違った触感を楽しむことができますよ。

公式サイト:壱六家

末廣家

神奈川県横浜市で「総本山吉村家直系王道の味継承店」としてお店を構える「末廣家」は、もちろん吉村氏より免許皆伝を許された家系ラーメン店です。

多くの人気ラーメン店が凌ぎを削る激戦区でありながら、多くのファンに愛されている理由は店主・末廣氏のラーメンへの実直な思いと食品へのこだわりです。

冷凍の食材は使わず、国産の材料を毎日その日の分だけ仕入れて仕込みます。

素材へのこだわり、醤油と豚骨の絶妙なバランスが末廣家の魅力です。

公式Twitter:末廣家 総本山吉村家直系王道の味継承店

町田商店

株式会社ギフトホールディングスが運営する「町田商店」は直営店、プロデュース店含め全国に500店舗以上展開しているラーメンチェーンです。

スープを店舗で仕込まずに工場から仕入れるセントラルキッチンを導入しており、どの店舗でも安定した美味しい家系ラーメンをいただくことが可能です。

卓上には漬物に加え、刻みショウガと刻みタマネギまで無料でトッピング可能です。

駅前やバイパス沿いで深夜まで営業しているため、残業終わりのサラリーマンやOL、トラック運転手に取って無くてはならない存在です。

公式サイト:町田商店

杉田家

横浜のJR新杉田駅西口から徒歩3分、店舗でスープを仕込んでいるのにも関わらず、朝5時~25時までの20時間営業という驚異的な営業時間を誇るお店です。

吉村家の直系第1号店で、吉村氏の一番弟子である店主・津村氏が1999年に独立しました。

ガツンとくる醤油ダレが特徴で、醤油の味を豚骨スープが引き立てているのが杉田家のラーメンの特徴です。

鶏油にもこだわっており、複数の部位から抽出される鶏油をブレンドすることで、深みとパンチのある鶏油へと仕上がっています。

公式サイト:杉田家

お取り寄せ家系ラーメン

名店の味をインターネット通販で注文することも可能です。

「吉村家」のお取り寄せラーメンは楽天市場などで購入可能です。

常温で保存できて、好きな時に簡単に調理できて、すぐ食べることができるのがお取り寄せラーメンの魅力です。

しかし、注文から届くまでにタイミング次第では1週間以上かかってしまうこともあるため、あらかじめ注文しておかないと食べたい時に食べることができない点がデメリットです。

「吉村家」のお取り寄せラーメンはこちら

冷凍自販機ラーメンで家系を楽しむ

冷凍自販機ラーメン「ウルトララーメン大集合」ではお店の本格的な家系ラーメンを、自宅で簡単に楽しむことができます。

店舗に並ばなくても24時間好きな時に購入できるのが冷凍自販機ラーメンの魅力です。

湘南の名店「松壱家」30年以上の歴史が作り上げた、新鮮な生骨から丁寧に炊き上げた『極上濃厚豚骨ストレートスープ』をご自宅でぜひお楽しみください。

冷凍自販機ラーメンの実食レポについてはこちらの記事をご覧ください。

おすすめ記事:「冷凍自販機ラーメン「ウルトララーメン大集合」を買って食べてみた

まとめ

家系ラーメンの歴史と種類、そしておすすめの家系ラーメンについてご紹介いたしました。

1974年に横浜市で開店した「吉村家」が家系ラーメンの元祖で、吉村家で修行をした弟子や孫弟子たちの独立によって店舗やエリアを拡大し、「〇〇家」はさらに多くの人へと知られることになりました。

吉村家の系譜以外にも「壱系」と呼ばれる「壱六家」を始祖とするクリーミーな濃厚スープが特徴的な家系ラーメンもあります。

近年では家系ラーメンをコンビニや冷凍自販機ラーメンで購入することもできるようになり、自宅で手軽に楽しめるようになりました。

家系ラーメンの歴史を知った上で実際の店舗にいってみると、また違った楽しみ方ができるかもしれませんよ。